アンケート第5位~第10位
前回の『【大学入学前にやっておきたいこと】アンケート第1位~第4位』に続いて、今回も合格発表後から実際に大学入学するまでの期間の有効活用法を、『大学生意識調査2015』の結果をもとに探っていきましょう。
【第5位:サークルの下調べ】
・サークル選びに失敗すると一生後悔するので十分な準備を。
・4月中のサークル説明会予定を集めてスケジュールを組むと便利。
・比較したいサークルの情報をネットで調べまくるチャンス。
・大学のサークル冊子と掲示板のビラを調べるだけで時間がかかる。
・他大学のインカレサークル情報を集めるのは大変だけど重要。
大学に入学してから所属するサークルを決定するまでの選択期間は、だいたい2~3週間から長くても1か月程度です。しかし、実際に1日に足を運ぶことができるサークルは基本的に1つ、どれだけ頑張っても2つ程度なので、入りたいサークルを全部順番に見て回るにはそもそも物理的に時間が足りません。
たとえば早稲田大学の場合、テニスサークルだけで100以上、サッカーサークルだけで70以上が存在するといわれますが、実際にその全部を見て回ることは到底できません。そこで、事前にインターネットやSNSなどである程度の目星を付けておいて、行きたいランキング順に新歓活動や飲み会に参加するスケジュールを組み立てておくと良いでしょう。
また、高校までと違って大学という空間はとても開放的で、自分の通う以外の大学にも敷地に入って怒られることはほぼありません。なので、自分の通う以外の各大学のサークル情報を集めるためにいろんな大学に足を運んでみるのも良いでしょう。特に、大きな大学にはインカレサークルの割合も多いので、自分の大学以外の選択肢を増やすには自分から積極的にアンテナを張って足をのばすしかないのです。
サークル情報はインターネット上やSNS上で集めるよりも、大学構内に貼られたり配られたりするチラシの方が、情報が最新かつ正確な場合が多いです。それらを参考に、参加したいサークルの新歓担当者の連絡先と説明会日程をまとめておけば、効率的にたくさんのサークルを比較して後悔のないサークル選びができるでしょう。
【第6位:単発バイトで遊ぶ金を貯める】
・新しい服や靴など入学準備にはとにかくお金がかかる。
・大学生の毎日飲み会の生活を金銭的になめていた。
・友達付き合いをお金が無いから断る生活は惨め。
・サークルを決める前に固定のシフトバイトに入ると融通が利かない。
・都会に出てからのバイトは単価も仕事量も田舎より効率良い。
1日だけや1週間だけというような超短期の単発バイトで「余った時間を換金しておく」のも、この時期の時間の有効活用法の1つです。長期的にみれば、「単発バイトは定期バイトに比べて単価的に非効率なことが多い」といわれますが、この時期に限っては「単発バイト」の方がおすすめです。
その理由として、入学前後の時期においては突発的な予定が突然入ってくる可能性が非常に高く、いつ新しい予定や興味のあることが入っても対応できるよう、直近1日2日だけしか予定を埋めない方が無難なのです。
また、長期アルバイトの場合には、採用直後に仕事に慣れてもらうためにシフトに普段より長い時間を拘束されるケースがあり、毎日の授業終了後にサークルめぐりをする時期に予定が重なってしまうと厳しいことになります。ですので、この時期からの長期バイトは避けて、空いた時間だけを単発バイトで埋めた方が得策かもしれません。
【第7位:新しい街の探索】
・いろんな店を回り、行きつけの定食屋を作って馴染む。
・高い安いなどスーパーの特徴と値引きの時間を調べておくと便利。
・自転車を買って街を回ると急に世界が広がる。
・路線図を見るのではなく直接乗って確かめておくと安心。
・街を先に知ると新入生内でのイニシアチブが取れる立場になる。
大学の周りの街を知るのに積極的に時間を割くのも、その後の大学生活を送る上での有効な時間活用法になります。電車で行く繁華街やショッピングスポット、自転車でも行ける身近なスーパーやコンビニなどを調べて「自分だけの新生活地図」を作り始めると、世界の広がりを肌で感じられ、毎日が楽しくなってきます。
特に、自分の大学の近くにある他の大学の位置関係などを知っておくのも新生活に大いに役立つはずです。近くの他大学はインカレサークルなどを通じて交流する機会がある場合も多いので、実際に学食を食べに行ってみたり、ただ大学構内をぶらつくだけでも、その大学ごと、キャンパスごとの雰囲気が感じられたりします。
また、大学の近くにある定食屋などを先に開拓しておくと、クラスで新しい友達と知り合った時などに「ここの店、ジャンジャン焼き定食が美味しいよ」「ここの店、店長が芸人やってるよ」などと教えてあげながら自分がリードできるので、新生活に直接的に役立ってきます。
授業が始まってからも、休講などで突然時間が空いた際などに立ち寄れる「コンセントのあるカフェ」や携帯ショップなどの場所も知っておくと便利です。他にも、周囲の学生が集まりそうな飲食店やショップなどに詳しくなっておくと、入学後に交流関係を築く際に必ず役に立つことでしょう。
【第8位:新しい服や靴を買う】
・せっかく東京に来たのだから渋谷・原宿・新宿・池袋などへ。
・今まで挑戦しなかったセンスの服などに挑戦するチャンス。
・新歓が始まると毎日の時間に余裕が無く土日が全部つぶれてしまう。
・合格した自分へのご褒美に少しくらい贅沢しても悪くないはず。
・3月末までのセールの方が4月のセールより安いイメージ。
「昨日は渋谷を見たから今日は池袋」というように、電車などの交通手段も使って、自分の足で意識的に行動半径を広げていくと、GoogleMAPや路線図だけでは分からない「地域の感覚」を肌で感じられるようになります。
「この駅の乗り継ぎは地下が深いから面倒だな」とか「この駅は場所的には近いけど、特急が止まらないから不便だな」と感じたことを自分の記憶の中で組み立てていくことで、「自分だけの生活地図」の精度は次第に研ぎ澄まされ始めます。
買い物を通じて行動半径を広げていくと、街のいろんな素顔が見えてきて楽しいだけでなく、「アルバイトはこの街でしたい。」とか「この街なら乗り継ぎの途中で学校の行き帰りに立ち寄れるな。」とか具体的なイメージがわくハズです。また買い物する店や街を知っておけば、彼氏や彼女ができた時のデートコースとしてもきっと役立ちます。
【第9位:母親などから自炊やメイクを習う】
・自宅の料理の味を自分で表現できると一人暮らしも安心。
・実家で料理を練習した方が金がかからない。
・化粧やメイクをできないと新入生として出遅れてしまう。
・本で勉強するより母親に習った方が実践的で分かりやすい。
・教えてもらうことを通じて親孝行もでき一石二鳥。
また、一人暮らしを始める前に実家で自炊の基礎を教えてもらっておくのも良い経験になるでしょう。自分で料理を始めるといっても、最初は左も右も分からず、フライパンやなべから調味料に至るまで、何をどう揃えたら良いのかさえ分からないところから始まります。
もちろん料理本やクックパッドなどを参考に見よう見まねで独学で学ぶのも良い方法ですが、せっかくなら長年慣れ親しんできた「我が家の味」をマスターする良い機会になるでしょう。一人暮らしでホームシックになりそうな時にも自宅の味を自分で再現できれば力強い心の支えになるかもしれません。
同時に、高校時代にあまり化粧やメイクに親しむチャンスがなかった女の子の場合は、思い切ってメイクの方法を母親に教えてもらうのもアリでしょう。高校時代は校則で化粧が禁止されている場合もあったかもしれませんが、大学ではそんな規則は一切ありません。
「自分が一番輝ける時期に自分を一番輝かせる」為にも、思う存分自分を可愛く見せるメイクの技術をマスターしておかなければ、周りに負けて損をしてしまいます。
【第10位:実家の自分の部屋の片づけ】
・部屋を掃除してから家を出ないと次はいつ戻れるか分からない。
・自分が居ない間に掃除されると勝手に宝物を処分される危機。
・掃除しておかないと次に帰省した際に掃除する羽目になる。
・引越先で使えるものを仕分けしておくと無駄な買い物を減らせる。
・不要なものをブックオフなどで一括処分するチャンス。
「立つ鳥あとを濁さず」という訳じゃないですが、一人暮らしをする人は実家の自分の部屋をきれいに片付けておいた方が良いでしょう。一人暮らしを始める前までは「どうせ実家にちょくちょく戻るだろう。」と思っていたとしても、実際は大学生活が忙しかったり、旅行やアルバイトなど抜けられない用事が出来てしまい、長期休暇でもなかなか実家に戻れない人が多いようです。
「1年生のうちに実家に帰省した回数」は、アンケート結果によると平均2回強。まさに「盆と正月しか帰省しない」というのが「一般的な新入生」にとって一番多いパターンのようです。安い夜行バスで帰省できるような場合は頻繁に実家に戻ることも可能ですが、飛行機でないと帰れないような遠くから一人暮らしする場合などは、正月以外実家に帰らない人も多く居ます。
そうなると、実家の部屋を片付けないまま一人暮らしに行ってしまうと、自分のいない間に勝手に部屋を掃除されてしまい、親に見つかりたくない恥ずかしい趣味がバレてしまったり、大事にコレクションしていた宝物を勝手に捨てられてしまうような可能性もあります。
塾講師や家庭教師をアルバイトで始めたいと思っている人以外には、大学受験に使った教科書や参考書、問題集なども無駄な場所をとってしまうので、古本屋に売ったりゴミに出すなどして片付けておくと、次に実家に戻った時に気持ち良く過ごすことができます。
【番外編いろいろ】
・高校・塾・予備校への合格報告
・受験勉強の復習
・かかりつけの歯医者での虫歯の治療
・親戚の家を廻って入学祝を大量に集める
・家族への感謝の手紙を書く
・彼氏彼女と友達に戻る
その他の意見として上記のようなアドバイスが並びましたが、通った高校や塾などへの合格報告の挨拶というのも、本気で手助けをしてくれた先生たちと喜びを分かち合える時間はとても有意義に感じます。
また、現在進行形で付き合っている彼女と離れて遠距離になってしまう場合に、お互いのために仲良しの友達に戻っておくというのも、とてもピュアな意見です。「新歓でたくさんの出会いの中でお互いに自由に新しい彼氏彼女を作れるように」という優しさが詰まっている1つの温かい考え方かもしれません。